ごちゃごちゃした長い一日もようやく終わった。俺にとっては嵐みたいな一日で、もしかしたらそれがこれからずっと続くのかと思うと鳥肌とかひやあせとかが全身をぶわっと駆けめぐった。まじかよ、ちょっと身が持つかなとか真剣に考えちゃいそうでわぁわぁなきわめいちゃいそう。あぁ頑張れ俺!どうにかして乗り切れ俺!そしてこいつらにたのしいたのしい学校ライフを頑張ってもらいたい青春燃焼系!よおしこの調子だぞ。この調子で駆けめぐれ!そうまずは俺が。……先行き不安だな…。 (まぁ、すこしだけね、少しだけなんだよとしっかりさせたい頑張れORE!!)


「よぉハジメ。どーだ学級は。問題児ばっかりで五月蝿いだろ!」
「正直疲れました…。」
「まぁ最初はそんなモンだって。ぉ、校長だ。」


修先輩と話しながら廊下を歩いていたら(このときやっぱりゴムとかピータイルのすれ違う音がした。意外と落ち着くかも。…ぁ、でもキュッ!って響くのは勘弁ね。)むこうがわから校長がやってきた。俺が在学していたときと変わらない相変わらずの口ひげといま流行のメタボリックシンドローム(これをひとは中年太りという!!(口を慎め!!)で達磨みたいな人。いつも優しそうな微笑み顔で年齢は正直不明。(おれらが学生の時は仙人とか達磨とか妖怪とかよんでた。ごめんなさい万が一耳に入っていても忘れて下さい。土下座します。)奥さんがいるとかいないとかは聞いたこと無い。そんな校長が向こうから歩いてきた。おおお、俺、自分の髪の毛とか服装とか問題有りそうだけどオッケーだよな!?今朝すれ違ったとき何も言われなかったから大丈夫だよな!?わたわたしてたら修先輩に笑われた。こ、いつ腹立つ!!マジ腹立つ!!吠えるぞ!!(お前は馬鹿か!)


「ハジメ先生。初日はどうでしたか?」
「え、ハイ。元気な生徒さん達で教え甲斐があります。」
「そうかね。それは良かった。」


微笑みながら話しかけてくる校長。なんだこんなに優しかったんだ。親任式前のあの鬼のような形相はいったい何処に消えたんだ…、もしやアレは夢か!?夢オチな可能性が高いぞ俺!!なんだ怖がって損した!先輩に笑われなくても良かったのに損した!!校長!!校長あんたいいひとだねやさしいねホント尊敬するよ!修先輩より尊敬するよ!俺こんなに馬鹿だけど教職取ったのはこの学校にもどってきたかっただけだったのかもしれない…校長……、優しさが目に沁みてきます。(でもまだまだ心には沁みてこなかった。これは、あれだね。俺の教職への志が足りないだけなのか!!よぅしもっともっといいせんせいになるぞ!!)


「それとハジメ先生。」
「はい、なんですか?」
「生徒へのしつけはきちんとして下さいね。なにせ問題児が多いクラスだから頑張って貰わないと学級崩壊がおこりかねませんし…、ねぇDTO先生。」
「ですよね。」
「は、はいっ!」


優しそうな声で、厳しいことを言う。それがほんしんなのかは俺にはよく分からないし正直真実なのかも分からない。でも校長先生も修先輩もやっぱりあのクラスのせいとが結構問題児って思っているのかな?正直俺はそうは思わないけどもしかしたらけっこう不良とかが多いのかも知れない…それはそれでこまるけど、修先輩、ほんきでそうおもってるみたいなかおつきじゃあなかったしな。うぅむむ…複雑だ…。なんかい…なんかいきゃんでぃーず?いやちがうなんかいほえーるず?野球チームでもない!!えぇと…あぁもうわかんねぇ!!!俺ホントに国語の教師なのか…?帰って国語辞典でも引いてみよう…。あぁーあ。免許取るときはすぐ出てきてたのになぁ…さんかげつでにんげんだめになれるのね!!ふっふー。あー晩飯何にしようかな。めろんぱぱぱーん!!

ってそんなこと思ってたら校長先生が教頭(あのハゲは大嫌い!!てか絵に描いたような教頭っぷりしやがって大嫌い大嫌い大嫌いーーー!!!バーコードハゲは不味いだろ!せめてアデラン●とかリーブ221とかに行って来い!金がないならアイ●ルでも武富士山にでもいってこぉぉおおい!!)(誰か止めて)によばれてどっかいってしまったから修先輩と二人だけで廊下に佇んでいる状態 だ。だからといって何があるわけじゃないけど、それより俺の今の大問題は夕飯のことでやっぱりめめめろーんっぱーんっ!!(さぁみんなで声に出していって見よう!!ちっさい『つ』は気合いを入れて!ふっきんをきたえるつもりでせぇーっのぉぉおお!!)とかでいいかな!!(落ち着け)


「ハジメ。」
「へぇおやびん!」
「大丈夫か?」
「ぼちぼちでんがな!」
「…今日、呑みにいかねぇ?」


くぃって右手を動かして見せた。おぉっとせんぱいかっこいいじゃん!ちょっとおっさんくさいけどね!(口を慎め!!)晩ご飯にも迷っていたから「いーっすねぇ!俺おでん食いたいです!!」とかじぶんでもちょいと季節外れなこといってみた今春先!雪なんて降ってないしちょっと肌寒いだけ!ローソンももうおでん置いてない季節だけどな!とか本気で今日テンパってる自分が恥ずかしい!!そんな俺を見て修先輩は呆れ気味で「じゃあ俺の行きつけの店な」とかコレまた格好いい台詞を吐いて下さった先輩は神のようだけどやっぱりちょっとおっさんくさい!!(ゴルァア!!)そんなこんなで適当に教員日誌まとめて帰りの準備してそそくさと帰った。なんか気持ち悪い教頭の眼鏡がキラリッってひかったきがするけどもうなにもみえなーいなにもみえなーい♪だっておれこれからせんぱいとのみにいくんだも−ん!!アッハハハ!花巻散らしながら帰ったらクラスの女子に見られてクスクス笑われた…ちょ…恥ずかしい俺!!アホな人間みたいじゃん出来損ないみたいじゃん!!とりあえずさわやかに「気を付けて帰れよ!」っていったら笑いながら「センセーこそ車に惹かれないでね」って縁起でもないこと言われた!そんなにうかれてねぇもんね!!…で、誰だっけなまえ…えーっと…?あぁ駄目だ一日目じゃ覚えられない…でも、なんか、あのリュータとかいうやつの、横の席?だったかなー…くらいしか覚えられてないごめんな不甲斐ない先生を許しておくれ!!とか、もうなんだかんだで先輩の行きつけの飲み屋に到着!なんか隠れ家みたいで趣があってイイ!!(趣?おもむきってこういうときつかうことばじゃなかったきがする!!)先輩がカウンターの向こうのおじさんに「いつものふたつー」っていったらおじさんが威勢のいい声で「あいよっ」て返事したらまってた見たいにすぐ熱燗が出てきた。お猪口が二つ、熱燗二つ。あとおでんも出てきた。えー!何大根が輝いてて旨そう!!大根宝石みたい!玉子はさしずめダイヤモンドでな、大根はオパールだ!(それってこうかなのかな!おれ玉子大好きだもん偏見と好みw)で、巾着はアメジストでジャガ芋は…ジャガ芋は…おいしい。もうそんなこと考える前に呑んだり食べたり話したりしよう何かぶつぶつ言ってて変人みたいだ!!


「今日校長がさ、問題児ばっかりのクラスって言ってただろ?」
「うん」
「アレなー、俺が去年もってたクラスのほぼそのまま持ち上がりでな。」
「はい、」
「去年、色々あったんだよ。喧嘩とか窓割ったりとか。」
「へぇ…あ、おじさん玉子二つ追加!」
「それで校長もなんか警戒してんだよ。お前新任だしチャラチャラしてっし。」
「あぁ、成る程。」
「でもな、根はみんないい奴なんだ。とくにリュータとかな。」
「金髪でボケかますやつでわいわいガヤガヤの原因ですね。」
「…まぁそう言う奴だな。」
「せんぱい玉子が涙出るほど旨いです。」
「そうか…もっと食べろ。」
「はい!」
「……ハジメ。」
「なんすかせんぱい」
「あいつら頼んだぜ」
「任せて下さい!!」


俺も先輩も程良く酔ってたしさいしょ二人合わせて二本だった熱燗はどんどん増えていったしもう何がなんだかよく分からなくなったけど先輩が凄く寂しそうな顔してたのは良く覚えてる。先輩はあのクラスの生徒が大好きなんだな!ってよく分かったしその先輩の大好きな生徒を受け持つって言う責任感って言うのがかたにずしってのしかかってきたけどそんなもんべつにへいきだ、ってせんぱいがあんなにせいとのことたのしそうにはなしてたのしってるからおれはがんばってみようかなとかもうはじめせんせいすてきーってくらすのぜんいんがいうようにしてやる!!あぁ、なんか頭がくらくらしてきた…帰り歩いて帰れる距離だけどだいじょうぶかな…先輩と仲良く帰るかタクシー代とか勿体ないからね!……先輩車じゃないよな…くるまだったら大変だ今飲酒運転の罰則が厳しくなってるし教職の人間がそんなことしたらしんぶんのいちめんにでっかくのっちまうたいへんだたいへんだ!!……・、あたまのなかきもちよすぎてまっしろになってきた…あ、だめだ、ちょっと …眠 い  ん、 だけ ど。  せん… ぱ  い。








(こーこーはーどこわーたしーはだれ♪)